存在
お互いの存在に感謝するのはそう難しくはない。
でも、その機会はあふれていても、うまく活用するかどうかはその人次第だろう。
カレの風邪が酷くなって2日目、ようやくクリニックにいって処方箋を書いてもらった。でも、やっぱり症状を軽くするだけのもので、ウイルスを殺すものではなかった。
日曜に酷くなったのなら、土曜にはよくなるわよ。
と先生には言われたらしい。
長い。
仕事に戻った昨日、カレは倒れそうに疲れて帰って来た。強力なアメリカの薬で症状をごまかしていたため、健康体のようにして過ごしてしまったのだ。
泣きそうな顔で抱きついてくるカレ、少し落ち着くとまたすぐセキが出る。
おととい、私ものどに痛みを感じ始めた。鼻がつまって、くしゃみが出た。キスも、ハグも、食事も就寝も、何も変えずにいつも通りしていたから移ったのだろうか。
のどを痛がる私を見て、自分の痛みよりも辛そうにカレが言った。
Kicoちゃんが病気になったらやだなー。
だから、私は少し弱り始めていた気力を取り戻して言い切ってやったのだ。風邪を吹き飛ばせるように。
移ってなんかいません。大丈夫。
その夜、いちはやく対処してよく眠ったので、翌朝症状は消え去っていた。
気力は大事。
私は、カレがいれば風邪をひいて苦しくても大丈夫と思いすぎていた。
そこにつけこまれて、本当に風邪をひくところだった。
危ない危ない。
ところで、カレはますます私を好きになったようだ。^^
苦しいときにも傍にいられる、お風呂なんか何日入っていなくてもキスをして、いーこいーこして、ぎゅっと抱きしめてあげられる。
そういう存在はカレにとって私だけ。
それをカレは大切に思ってくれたよう。
私も、そのカレを見て、カレがここにいてくれることにまた感謝する。
この機会は逃さんとばかりに。 ^^